2022年2月22日火曜日
【Telegraph】リバプールが優勝争いに復帰した4つの理由
マンチェスター・シティがスパーズに敗れたことで1試合少ない状態で6ポイント差、しかも直接対決を残すという状態になった優勝争い。
リバプールが優勝争いに踏み止まれた4つの理由を紹介する Telegraph の記事(著者クリス・バスコム氏)の和訳です。
元記事はこちら → Four reasons why Liverpool are back in the Premier League title race
タイトルレースの浮き沈みは続く。
土曜日にマンチェスター・シティがホームでスパーズに敗れ、リバプールがノリッジ・シティに逆転勝利を収めたことで差は6ポイントに。
そして1試合未消化である。
クリス・バスコム氏は、直近の全コンペティションの8試合で勝利しているユルゲン・クロップ監督のチームが復活を遂げた要因について考察している。
ファン・ダイクの復帰
プレミアリーグ7連勝が賞賛される中、クロップの脳裏にはマンチェスター・シティにとって最大の脅威という地位を如何に回復させたかを思い起こさせる、昨季の今頃についてのことが過ぎっているだろう。
2021年2月、リバプールはエバートンに敗れてホーム4連敗を記録し、25試合を終えて勝ち点わずか40の6位に低迷。
「危機」という言葉が飛び交い、クロップの将来について問う声さえも挙がったが、上層部はクロップがそのようなプレッシャーにさらされていると考えることは馬鹿げたことであると即座に反論。
" センターバックをフィットさせ、ファンを取り戻す。そしてこの襤褸隠しのような魂の抜けた環境からフットボールを解放するだけでいい " というのが内部の意見だったが、ライバルクラブからは言い訳に過ぎないと揶揄された。
しかし、クロップなら正常な状態に戻してくれると信じていた人々は、タイトル争いに復帰し、リバプールが4つのトロフィーのために闘うことで正当性を証明してみせた。
昨季の大半を怪我で棒に振ったファン・ダイクの復帰は、必然的にチームのあらゆる面を機能させるための基となった。
「フィニッシャー」がベンチにいること
リバプールのスカッドは2019年にCLを制し、2020年にリーグ優勝を果たしたチームよりも強くなっている。
クロップは土曜日のメンバーをインテル戦から7人変え、それは寧ろ怪我人によるものではあったが、ノリッジ・シティのリードされた試合を乗り越えることができた。
後半の交代は決定的だった。
ベンチメンバーが強化されたことで、クロップはラグビーのイングランド代表監督エディ・ジョーンズ氏からインスピレーションを得て「フィニッシャー」という概念を導入。
インテル戦は間違いなくそうだった。
ヘンダーソンとナビ・ケイタを残り30分で投入したのは、それまでの60分へのリアクションと同じくらい計画されたものに見えた。
ノリッジ・シティ戦でチアゴとオリギを投入しての4-4-2へのスイッチには、より手応えを感じた。
クロップは選手層の深さについて話すことを余り好まない。
アンフィールドでフルメンバーを揃えるや否や、ジョタとフィルミーノが負傷した。
ジョタの足首の状態が深刻ではないことを祈るばかりだが、フィルミーノには更なる検査が必要。
リバプールがタイトルを獲得し続けるには、このような困難を避けることが重要だ。
すぐに効いたルイス・ディアス
ルイス・ディアスへの最大の賛辞は初ゴールの直後に贈られた。
KOPが唄ったチャント(動画では1分01秒から)は、かつてルイス・スアレスを讃えた歌と同じ。
もしもディアスがアンフィールドでスアレスと同じ高みに到達するならば、£3700万の移籍金は今以上にお買い得に見えるはずだ。
クロップ政権下では、興奮と共に加入した選手が最初の6ヶ月は新たなチームに適応するために教育されるだけだったという例が多くある。
ロバートソンはシーズンの半分ほど全くプレーしなかったし、ファビーニョのような選手でさえ適応には時間を要した。
しかしディアスはすぐに順応し、前線の3つのポジションのどこでもプレーできることを示し、ノリッジ・シティ戦ではより中央でストライカーとしてプレーした。
飛び出してきたGKアンガス・ガンをかわしてゴールを決め、チームメイトの攻撃陣と同じく効果的にフィットする可能性があることを示していた。
多くの監督と同様にクロップも1月の移籍市場には消極的だが、適切な移籍であればシーズンの重要な局面でドレッシングルームとファンに活力を与えることができる。
リバプールのタイトル争いはクリスマス後に活性化する必要があった。
シティに追いつくことができれば、ディアスの加入は重要なターニングポイントの1つとなるだろう。
サラーとマネ
イアン・セント・ジョン、ロジャー・ハント
ジョン・トシャック、ケヴィン・キーガン
ケニー・ダルグリッシュ、イアン・ラッシュ
ピーター・ベアズリー、ジョン・バーンズ、ジョン・オルドリッジ
そして今はモハメド・サラー、サディオ・マネ
サラーはリバプール通算150ゴール目(今季25ゴール目)を挙げ、すぐに見出しを飾った。
サディオ・マネの華麗な活躍が影に隠れてしまったのは初めてではない。
64分の彼のオーバーヘッドキックが逆転劇の引き金となり、リバプール通算108ゴール目を決めたことでジョン・バーンズに並んだ。
" サディオのゴール記録は素晴らしいし、彼が決めたゴールは彼の能力の幅の広さを示すものだ。 "とクロップは語る。
サラーと同様に、マネのゴール前での安定感はレジェンドたちを凌駕するほどだ。
これ程のワールドクラスの才能を持つ選手が2人いて、これ程の活躍をするリバプールのチームはこれまでになかった。
これこそが、12ポイント差をつけた時でさえシティがリバプールの存在を肩に感じていた理由。
もしも水曜日のリーズ戦にリバプールが勝ったなら、ここからが本当の闘いである。
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