他国にルーツや関わりがあると明確に分かった21人の選手について、7人ずつ3回に分けて紹介。
アリソン・ベッカー
ブラジルとドイツの二重国籍。
『新たなハンブルク』を意味する出身地ノヴォ・アンブルゴは最初期の入植者がドイツ系移民だったことから名付けられており、過去のインタビューではおばあさまと数年前に亡くなったお父様は家でドイツ語を話していたことや街並みや祭りがドイツを彷彿とさせる地域であると明かしていた。
ドイツメディア Die Welt 曰く、1797年に開拓移民としてドイツ・ザールラント州メトニッヒを離れてリオデジャネイロに上陸したのち、ノヴォ・アンブルゴと呼ばれるようになる街に定住して皮革工場や馬具工場を設立したニコラウス・ベッカー氏がブラジルでの一族の祖であり、今や皮革や靴産業の中心地となった街のメインストリートの1つにはニコラウス・ベッカー通りと名前が付けられている。
マルセロ・ピタルーガ
ブラジルとドイツの二重国籍。
19世紀前半から20世紀半ばにかけて多くブラジルに渡ったドイツ系移民の子孫であり、ドイツ国籍を保有していたため移籍にあたっての労動許可や年齢の問題などを容易にクリアできた。
Pitaluga というのは元々イタリア系の名字であり、名字の元となった Pita l'uga はジェノヴァ方言でブドウを摘むやブドウの味を楽しむという意味のほか、フランク系ガリア人やロンバルディア系イタリア人という意味もある。
ジョー・ゴメス
イングランドとガンビアの二重国籍。
ガンビア出身の父オーガスタス・ゴメス氏とイングランド出身の母のもとに生まれ、父はガーナに拠点を置くメディア Africa Feeds にて、リバプール加入前にガンビア協会と接触があったことを明かしている。
『ガンビア協会は、チャールトンからジョセフをガンビア代表でプレーさせることに関心があるかを尋ねられた。私はガンビアでプレーして欲しかった。チャールトンの監督に状況を聞いたら、(負傷した際などの)保険を求めたらガンビア協会から返答が無かったと言っていたよ。』
トレント・アレクサンダー=アーノルド
スコットランド代表とアメリカ代表も選択可能だった。
スコットランド出身の母方の祖母がアメリカ・ニューヨークに渡って結婚し、その後アメリカで母が生まれているため、"その選手の祖父または祖母が当該協会の管轄区域で生まれたとき"、"その選手の実の父親または実の母親が当該協会の管轄区域で生まれたとき"という代表資格の条件を満たしていた。
アメリカメディア New York Times がアメリカ代表資格について報じたほか、ニューヨークを拠点とするポッドキャスト番組 Men In Blazers にて、自身の母親がアメリカ人であり、アメリカの文化などを気に入っていると明かした。
ステファン・バイチェティッチ
スペインとセルビアの二重国籍。
かつてセルタで活躍したユーゴスラヴィア生まれのセルビア人であるスルジャン・バイチェティッチ氏とスペイン・ガリシア地方出身の母親のもとに生まれた。
怪我により離脱したもののU-19スペイン代表に招集されたこともあり、スペインメディア AS 曰くセルビア協会は招集を諦めていないものの本人はスペイン代表を選択の意向。
Kornel Misciur
画像: The Scarbrough News より引用
イングランドとポーランドの二重国籍。
2023年3月にハル・シティからの加入が発表されたGKであり、ポーランドから移住した両親のもとに生まれたためポーランド国籍も保有。
ポーランドメディア Tvp Sport 曰く、ブライトン、チェルシー、マンチェスター・シティとの獲得競争に勝利した。
フランシス・ギーマー
ガーナとイングランドの二重国籍。
インターナショナルスクールのプログラムでコーチ陣に好印象を残したことがきっかけで、ガーナからイングランドに渡ってU-14チームに加入した。
21/22シーズン、16歳でU-18チームデビューを果たした左サイドバック。
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